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あわやと思ったハチドリのハプニング

当ブログにご訪問いただきありがとうございます!Hanaです。

アメリカ大陸にしかいないハチドリ。

珍しい貴重な鳥だと思っていましたが、こちらメキシコではメキシコシティなどの都会でない限り、いたるところでハチドリを見かけます。

こちらに来てすぐの頃は、何とかこの目で見たいと鳥の鳴き声がするたびにその方向を探していましたが、色々調べてみると、その姿はあまりに小さく、動きも俊敏すぎて、近くにいても目に止まることはなかなか難しいということが分かりました。

そこで、どうやらフィーダーと言われる餌入れを木陰などに吊るしておくとハチドリがやってくるということなので、早速ハチドリフィーダーを探しに行きました。

すると探すどころか、メキシコのスーパーではどこにも必ず置いてあり、餌となる蜜も、レジの近くに結構なスペースをとって並んでいるではないですか。

ハチドリは赤い色を好むというので、赤をたくさん使った色合いのフィーダーと、ハチドリの餌となる赤い色の蜜を買い、早速、庭のハチドリにもストレスなく私たちからも見える位置に設置しました。

しかしその後、すぐに現れると思っていたハチドリはなかなか現れず、3週間ほど過ぎた頃でしょうか。

もうここには来ないものと諦めかけていた頃、心待ちにしていたハチドりが、どうやら初めてではないらしく、勝手知ったるという感じで、餌を飲んでいるでいたのです。

そして、警戒もせず蜜をゴクゴクと飲んだ後に、迷わずいつものルートといった感じで、トンボのような速さで去って行きました。

窓越しだったので、その鳴き声も羽音も聞こえませんでしたが、もう本当に感動して、今度はなんとかもっと近くでみたいと、至近距離にカメラを設置しました。

幸いその後も、カメラのことはあまり気にしないようで、カメラを置く前と変わらずやってきてくれるのですが、私がそれに気づいて撮影しようとすると去ってしまい、今ひとつ滞在時間が短く、なかなかいいショットが撮れません。

そこで、どうすればもっと滞在時間が延びるのか。調べてみると、どうやら市販の餌より手作りの餌を好むというので少しでも滞在時間が伸びるならと早速作ってみました。

作り方は簡単です。

ハチドリの餌の作り方

砂糖:水=1:4

火にかけて沸騰したら冷ます。

これだけです。

何を根拠にこの割合になったのか分かりませんが、ハチドリになったつもりで市販の蜜と比較して味見してみたところ、甘さは市販のものと同じぐらいでしたが、味の方は手作りの方が断然美味しく、市販のものは人工甘味料のような後味の悪さが残りました。

そこで、ハチドリの味覚は甘さだけで決まるのか、早速手作りの蜜に変えてみました。

すると、人間が美味しいと思うものはハチドリにとっても美味しいのでしょうか。

その後は滞在時間が増えるだけでなく、ハチドリの来訪回数もぐっと増えました。

そして、ハチドリ仲間でも口コミが増えたのか、一度に沢山のハチドリがやってきて、餌の奪い合いが始まったのです。

そこで、試しに本当に手作りの餌だからそうなのか、たまたま時間の経過で、多くのハチドリに知られるようになったからなのか、あまりに餌の減りが早いので手作りの餌を作るのが間に合わなかったのもあり、市販の餌に戻してみました。

すると、いつものようにやってきてくちばしを餌の穴に入れたのですが、すぐにバックしてホバリングをし、なんか違うとばかりに考えているようなのです。

そして、餌を吸ってみては、バックしてホバリング、また餌を吸ってみては、バックしてホバリングを何度か繰り返して、やってきたハチドリがみんなゴクゴクといった仕草はせずに去ってしまいます。

これはもう、手作りの餌がいいのは決まりということで、その後市販の赤い餌はあげていません。

どうやら、餌自体の色は関係ないようです。

そして、割合ももっと甘いほうがいいのか1:3に変えたりしましたがそんなに反応も変わらないので、その後我が家では1:4でずっと手作りしています。

ハチドリの生態

ここで、せっかくなのでハチドリについて調べたこともまとめてみたいと思います。

Nicman / Pixabay

生息域と生息種

南北アメリカ大陸とカリブ海諸島に生息し、その生息数はカウントされていないものの、その種類は登録されているものだけで300種を超えるといいます。

また、その生息地の環境も多様で、寒さの厳しいアラスカから、乾燥地帯アリゾナ砂漠、標高4,500メートルを超えるアンデス山脈の雪線付近にも生息すると言われ、寒さの厳しい地方では冬場は日中毎分1,000を超える心拍数を夜間50〜180まで下げて仮冬眠するハチドリもいるそうです。

また、北部の多くのハチドリは冬場は南に渡るようで、渡りの準備の為、脂肪を体重の2倍まで増やして継続飛行を可能にしている個体もいるそうです。

ちなみに、我が家にやってくるハチドリの種類は確認できたもので3種類。上の写真のような綺麗な緑色の個体、地味な茶色の個体、ややくすんだ緑に喉元だけ白い個体で、それぞれ、綺麗な子、地味な子、喉ジロと呼んでいます。また、メキシコでも南に行くほど鮮やかな個体がいるようです。

サイズは体重2グラム〜

世界最小の鳥と言われるハチドリの体重はたった2gから大きいものでも20g程度しかないといいます。また、全長も平均5〜10cmほどで、体の長さに対してくちばしがとても長く、餌の取り合いなどで喧嘩をするときなどはそのくちばしが武器になっているようです。

運動能力

ブンブンと飛ぶ姿が蜂に似ていることから、日本ではハチドリと名が付けられたそうですが、実際見るとその動きはまさに蜂のようで、毎秒50回から80回も羽ばたくことで、上下前後左右、自在に方向を変えて飛ぶことができ、空中でホバリングしながら静止するその様子を初めて見た時は本当に感動しました。

また、うちの主人は、その羽音をジェダイのライトセーバーの音みたいと表現していましたが、私もまさに納得。映画スターウオーズを見たことのある方は、近くでその羽音を聞けば納得されると思います。(笑)

食べ物

飛び方だけでなく餌も蜂と同様花の蜜で、長いくちばしを花の中に入れて、さらに長い舌を伸ばして、ゴクゴクと蜜を吸います。また、その運動量を維持するために、常に蜜を吸い続ける必要があるそうで、我が家でも、確認した限りでは同じ個体が1〜2時間に一度は餌を飲みに来ている模様です。

寿命

1分間に平均500回も心拍数があると言われるハチドリですが、その寿命は平均3年から5年と推定されています。また、中には飼育下で生きた最長のもので17年も生きた個体もいて、その生涯総心拍数は45億回にもなり、人間の平均寿命で換算するとその2倍を超えるというから驚きです。

ハチドリのあわやと思ったハプニング

こうして記事を書いている今も、庭にはハチドリが頻繁に現れ、満足したところで、休む間もなく豪速球のように去っていきます。

どのハチドリも、飲み終わるといつものコースといった感じで迷わず飛んでいくのですが、この日のあの子は違いました。

我が家の庭側の窓はは床から天井までの全面ガラスになっていて、知らない人や、酔っ払ったりすれば、ガラスとは知らずにぶつかったりする人もいるかもしれません。

しかし、庭にやってくる野鳥でも、窓より中には警戒して、窓を開けていても入ってくるような子は今までいませんでした。

それは週末の、私たち家族が朝食を終えのんびりお茶をしていた時のことでした。

バーン!と音がし、急にどこからか石が飛んできて、窓ガラスにぶつかったとそこにいた家族の誰もが思いました。

そして、どんな石が飛んできたのかと窓の外を見に行ってみると、

なんとそこには小さな小さなハチドリが、横たわって死んでいる(⁉︎)ではありませんか(その時はそう思いました)

もうその時のショックと言ったらありません。

いつも、元気に飛んできて愛くるしく餌を飲むその姿に家族のみんなが癒されていましたし、餌替えの時には、近くの枝に止まって待ったいたりする可愛さはもう我が家にとってのペットも同然でした。

そのハチドリが、我が家の窓ガラスが原因で死んでしまった(⁉︎)なんて(その時はそう思いました)

もう、その時のショックと言ったら・・・(涙)

そして、地面に置いたままではかわいそうなので、私がそっと手にとったところ、まだ温かく、でも重さは全く感じず、ふわふわしたものが手に乗っているという感じで、その脚の細さと言ったら触れたら折れてしまいそうでした。

そして、家族も寄ってきて、みんなで悲しみに浸っていたその時です。

突然「何?」というような表情でそのハチドリは仰向けになりながら目を開けたのです。

どうやら、その子は窓にぶつかった衝撃で脳震盪を起こし、気を失っていただけだったようです。

生きていると分かった途端、これは貴重な経験かも(と考えてしまうのも傷付いたハチドリには失敬な話ですが、)すかさず持っていたIPhoneでその姿を撮ろうとシャッターを押そうとしたその瞬間、

ハチドリはパッと起き上がり、目にも見えない速さで去って行ってしまったのです。

その時に捉えた瞬間の写真がこちらです。

後から写真を見た感じでは、まだ何が起こっているのかあっけにとられているような表情にも見えます。

でも、その後の去って行く時の速さと言ったら、怪我をしているようには全く見えませんでした。

その後も、いつものように沢山のハチドリが我が家にやってきますが、その子がまた来てくれているかは分かりません。しかし、同じ喉ジロの個体が元気に餌を飲んでいるのを見かけると、あの子ならいいなと思って見てしまいます。

今後も、メキシコの我が家のハチドリについて、引き続き記事を更新していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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