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メキシコという国について、日本人はどこまで知っているでしょうか?
私がメキシコに行くことになったという話をした時、
周りの大方の反応は、『えー、メキシコ⁉︎ なんでまたそんなところに⁉︎ 治安は大丈夫⁉︎』
という感じで、是非遊びに来て! なんて言えるような感じではありませんでした。
中には、世界的な観光地、カンクンなら知ってる。ハネムーンで行った。とか、いう人もいましたが、日本にとって地球の反対にあるメキシコについてはそもそも興味もないという日本人の方が殆どかと思います。
私もこちらに来る前は、日本以外の国で生活するということについて好奇心はありましたが、治安の面や、食生活の点で、日本にいるような訳には行かないと聞いていたので正直そんな期待はしていませんでした。
ところが、メキシコに来てから半年を過ぎた今、すっかりメキシコに魅せられてしまい、今では主人と老後の生活拠点としてメキシコを一番に考えています。
では、メキシコの何がそんなに気に入ってしまったのか?
メキシコ人はとてもフレンドリー
私が、まず一番にあげたいのがメキシコ人の人柄です。
彼らは目があうと殆どの人がにっこりと笑顔で「Hola!」と挨拶してくれます。それはスペイン語圏共通だそうですが、メキシコ人はその上人懐こくて、とてもフレンドリーです。
また、人が困っていると助けずにはいられないといった面倒見の良い人が多く、この国へ来てから、私は数え切れないほどの、親切に出会いました。
この間は私が路上で車がパンクして困っていると、いったん通り過ぎた人が、異変に気付き引き返してきて、俺に任せろと言わんばかりに、仲間を呼んで手早くスペアタイヤに取り替えてくれました。
治安も決して良いとは言えないところでしたし、はじめは私も悪い人だったらどうしようと不安でしたが、車の下を這うように覗き込んで、手や服を真っ黒にしてまで作業してくれるうちに、本当に善意でやってくれようとしているのが伝わってきました。
また、最後にそれなりの額のチップを渡そうとしたところ、No,No-!と首を振り、この辺でこのまま長くいたら危ないから、僕達が通りかかってよかった。というようなことを言って、Hasta luego(では、また会いましょう!)と去って行きました。カッコ良すぎです。
さすがにこの件は後日他のメキシコ人に話しても、そんなにそうそうあることではないようでしたが、メキシコ人ならあり得るとちょっと誇らしげでした。
治安の良くない国では、危害は与えません。また、危害を与えないでください。という意味でも、目が合うと笑顔で返してくれる方が多いと思います。しかしながら、私がこちらで日々感じる笑顔は、明らかに親しみを感じさせるフレンドリーな人懐こい笑顔で、こちらも思わずニコッとせざるをえないほど伝播性があるり、笑顔はそれだけで人を幸せにするんだと実感するようになりました。
家族がとても仲良し
また、私はこちらに来てから、メキシコ人の若い人達に交じって語学学校にも通っているのですが、そこでは毎日彼らと色々なテーマでディスカッションをする時間があり、そこでも彼らについて色々な発見があって面白いです。
そこで、彼らの人柄を物語るエピソードを2つご紹介したいと思います。
1つは、Honest(正直さ)について話し合った時のことですが、
もし、知人に招かれて手料理をもてなされた時、とってもマズイと感じたらあなたはその味について、本当の感想を伝えますか?
との質問に、メキシコ人はどう答えたでしょう。
日本人なら、美味しいとは言わないまでも、そこは相手の気持ちを気遣ってということもあり、本心を伝えられる人はほとんどいないのではないでしょうか?
ところがです。クラスは7〜8人なのですがその殆どのメキシコ人は、それが友達だったら正直に事実を伝え、一方で、ではそれが母親の料理だったらどうか?との更なる問いに、そこにいた全員が、母親には本当のことは言えない。「せっかく作ってくれたお母さんを傷つけられない」と言うのです。
日本だったら逆ではないでしょうか?実際息子と主人に聞いてみても、家族だったら本当のことを言うべきじゃないかと言っていましたが、では本当のところどちらがHonestなのでしょうか。
家族は傷付けたくないが、友人には傷付けても正直であるべきと考えるメキシコ人
友人には本音を言ったら悪いが、家族には正直であるべきと考える日本人
これぞ文化の違いかもしれませんが、お母さんを傷付けたくない。そのメキシコ人の家族愛に私は感動してしまいました。
余談ですが、その話をしてから我が家では、主人も息子も私の料理にあまりケチをつけなくなったような気もします。(笑)
加えて、もう一つのエピソードとして、あなたの一番大事なものというテーマで話し合った時のこと、メキシコ人の若者はどんな回答をしたでしょう。
この流れであればご想像がつく読者の方もいらっしゃるかもしれませんが、
ほとんどのメキシコ人、それも10代から20代の若者達が声をそろえて、Familia(家族)と答えたのです。
メキシコ人の幸福度が高いのも、この回答が物語っているのこもしれません。
太陽の国メキシコ
次に、メキシコの魅力を挙げるとするなら、やはり太陽の国メキシコでしょうか。
こちらに来たのが雨季の真っ只中で、毎日大量の雨が降っていましたが、どんなに沢山の雨が降っても、必ず晴れ間の時間があり、この半年で、お日様と会えなかった日は1週間となかったと思います。
また、この記事を書いている3月は、乾期の真っ只中ですが、毎日晴れているのはもちろんのこと、その8割方は雲1つない快晴です。
また、同じメキシコでも、カンクンなど海沿いの街は日本程ではないものの、それなりに湿度もありますが、一方内陸部の高地は、ここLeonや、Mexico Cityも含め夏場の日中30度を超えるような日でもカラッとしていて、こちらに来てからというもの、運動をしたりしない限りは、全く汗をかきません。
また、晴れの日が多く、湿度がないということは、食物などはあまり腐らず、キッチンにカビが生えたりということも殆どありません。
気候がいいということは、人間のメンタルにもいい影響を与えるようで、多少気分が良くない日も、太陽を仰ぐだけで、気持ちまで晴れやかになります。
世界遺産の宝庫
またメキシコには、沢山の世界的観光地があり、歴史遺産、自然遺産を巡ることによりメキシコの奥深さを感じて圧倒されます。
特に、カンクンで知られるユカタン半島には、マヤンと呼ばれるマヤ族の末裔が現代人と共に普通に生活していて驚きました。旅先で仲良くなったマヤンの話では、ご両親は今でもマヤ語を話すらしく、昔からマヤ文明に興味があった私にとっては、遺跡を見るよりも彼の話を聞く方がエキサイティングでした。
同じく、ユカタン半島のシアン・カアン生物保護区には、野生の生物が沢山生息していて、川に流されながらそれらの生き物に出会うアクティビティもあり、降り注ぐ太陽、綺麗な水、野鳥の声に、地球は人間だけのものではないことを本当に実感させられます。
一方で、街全体が世界遺産であるグアナファトなどの美しいカラフルな街並みは、ヨーロッパのセンスが感じられて本当に素敵です。また、その殆どの家には中庭があり、太陽の光で植物の緑と鮮やかな花の色合いが強調されどこを切り取っても絵になります。
しかしながら、その文化が築かれた背景にも侵略の歴史があったことを思うと複雑な気持ちになり、私はメキシコを更に深く知りたくなりました。
世界的なリゾート地が沢山
メキシコが世界に誇るリゾート地としてまずカンクンが挙げられますが、他にもアメリカ西海岸の下に位置するバハ・カリフォルニアなど、いずれも世界のエグゼクティブが自家用ジェットで訪れるようで、私が行った時も空港にそれらのジェット機がずらっと並んでいて、スケールの大きさを感じました。
いずれも日本から行くとなると、金額的にも、距離的にもそう簡単に行けるところではありませんが、メキシコに住んでいて国内旅行となると、LCCを利用すれば時期によっては往復1万円台という金額で、2、3時間もあれば行けてしまう為、これこそ私がメキシコに老後住みたいと思う理由の1つでもあります。
他にも、まだまだメキシコの魅力を挙げたらきりがありません。日本の裏側にあって、ほとんどの日本人が、メキシコというと砂漠とサボテンとメキシカンハットぐらいしか思いつかないといった反応だったので、是非ともその魅力を知っていただきたくこれからもご紹介したいと思います。
詳しくはまた別の記事で。
最後まで、お読み頂きありがとうございました。
Te irá bien !