当ブログにご訪問いただきありがとうございます!Hanaです。
アメリカ大陸にしか生息しないと言われるハチドリ。その生態もホバリングができたり、餌は花の蜜だったりと特異なため、興味を持たれる方も多いのではと思われます。
ここメキシコでは300種以上ものハチドリが生息されるとされ、我が家の庭にも毎日たくさんのハチドリが訪れるようになったので、再び記事にしてご紹介したいと思います。
前回は待ちに待ったハチドリの来訪とハプニングについてお伝えしました。
その後はというと、時期的にこの春生まれた子までもが成長してやってきているようで、去年10羽に満たなかった個体数が、ざっと数えてみたところ、おおよそ50羽くらいに増えたのです。
庭に一度にハチドリが50羽、想像してみてください。
以前の記事でもお伝えしましたが、ハチドリの羽音、スターウォーズのライトセーバーの音とそっくりなのです。
ですから、50羽ものハチドリが同時に飛び交っている時の羽音と言ったら、音だけを聞いたら沢山のジェダイが帝国軍と戦っている時のような感じです。
さすがにライトセーバーがぶつかった音はしないので、空振りを繰り返している感じではありますが。(笑)
いきなりですが、下の写真は我が家のソファで休んでいるハッチーです。(我が家ではその後、彼らを総称してハッチーと呼んでいます。)
なぜ、このハッチーが家の中のソファーにいるかというと、さすがに自ら進んで我が家のソファーで寛ぎに来ているわけではありません。
やはり、ハプニングがあって家の中に入ってきてしまったのですが、実はこのハプニング、毎日のように頻繁に起こるのです。
どんなハプニングかというと、50羽ものハチドリが同時に7口×2個で14口しかない餌場で餌を取ろうとしたら、取り合いになるのは必至です。
そして餌の取り合いから喧嘩になり、追い駆けっこをしているうちに家の中に入ってきて、
あまりの早さにどこにぶつかっているのかは分かりませんが、気がつくとどこかにぶつかった衝撃で脳震盪起こして一休みしているのです。
メキシコというと日本より赤道に近く、厳しい暑さを想像される方も多いかもしれませんが、メキシコでもここレオンは、標高が1,500mを超え、朝晩は涼しく、夏でもエアコンは必要ありません。
その分、窓は家にいる間はほとんど開けていて、ハチドリのために窓を締め切るのも、辛いものがあります。
あまりにハプニングが続いたので、なるべく窓を開けるスペースを狭めましたが、
依然として毎日、餌の取り合いから喧嘩が始まり、家に入って来なくとも、窓にぶつかって、外で一休みしてから去って行く子もいるようです。
しかし時には、驚いたことに興味本位で家の中にまで入ってくるようになったのです。
ある日、窓のわずかな隙間から、何かがブーンと家の中に入っていく気配を感じました。
夏場に大発生するカナブンのようにも思えましたが、その後バタバタという羽音が聞こえて、それがハッチーだということが分かりました。
我が家には2階へ続く階段の上に天窓があり、以前も勝手に入ってきたスズメが日の光を頼りに天窓に向かって行き、出るに出られず、私も外に誘導して逃がすのに大変だったことがありました。
そしてその時もハッチーが外に通じていると思って天窓に向かって行ったのでしょう。
スズメの時はバタバタと2時間ほど暴れていましたが、その時のハッチーは5分と持たなかったのではと思います。
私が、どうやって外に誘導するか右往左往していたところ、バタッとハッチーが落ちてきたのです。
ハプニングには馴れ、きっとまた脳震盪で一休みすれば去っていくといつもなら思えたのですが、
この時は5分程も小さい体で激しく窓にぶつかり続け、もしかしたら体力を消耗させ、落ちた衝撃もあって、今回ばかりはダメかもと思ってしまいました。
そして、以前調べた情報では、ハチドリは1秒間に平均20〜30回も羽ばたくと言われ、その心拍数は毎分1,000回以上、他の鳥より大変多くのエネルギーを必要とすることを思い出しました。
すかさず何とかならないか、急いでその子を手に取り、シロッフを飲ませようとフィーダーのところに近づけました。
幸い、ゆっくり目を開けたり閉じたりしていて、意識はあるようです。
でも自らフィーダーにくちばしを入れるようなことはしないので、手にシロップを落として飲ませようと思いましたが、やはりそう直ぐには餌を自分から取ろうとはしません。
私もしばらく様子を見たほうがいいと思い、そのまま静かにしていました。そしてそのまま私の手の中で30分以上休んでいたでしょうか。
また、失敬ながらこれも記事にするため写真に収めようと、その子を手に乗せたままそおっとiPhoneを取りに移動しましたが、目はゆっくり瞬きするものの逃げようとはしません。
そして、その時撮った写真がこちらです。
その子を間近に良く見てみると、どうやら、いつもフィーダーの上に止まってみんなの様子を見ていた子のようです。
多くのというか、普通のハッチーは、いきなり餌を飲みにのみやってきて、満足するとすぐに去っていくか、餌の取り合いになって追いかけあって去っていきます。
しかしなぜかその子は、他のハッチーの様子をフィーダーの上に止まって見ている上、たまに餌を飲んでは、またフィーダーの上に戻ってじっと黄昏ているような仕草をします。
そこが気に入ってしまったのでしょうか。
私は気付くと同じ子がフィーダーの上の同じところに止まっているので、たまに何をしてるのかなと、望遠鏡で見たりしていました。
なので、その羽根の模様がその子ではないかと思ったのです。
識別できる個体となると、尚更愛おしく感じられ、何とか元気になってほしいと祈るような気持ちで見守りました。
幸いなことに、時間が経つにつれ、段々と意識もはっきりしてきたようで、瞬きも早くなってきました。
しかしまだ自力では餌を飲もうとしないので、止むなく優しくフィーダーにくちばしを入れてみました。
すると、しばらくして、ごくごくと舌を出して餌を飲み始めてくれたのです。
そして、10分ほど経った頃でしょうか、嬉しいことに、今までのハプニングと同じくものすごい速さで飛び去って行きました。
初めは、ハッチーがやってくる度に、ワクワクして望遠鏡を覗いたり、何とかもっと身近で見たいと、試行錯誤しましたが、
今では、私がフィーダーの間近にいてもハッチーが寄ってくるため、あまり特別感は無くなってしまいました。
餌もフィーダー1本分が1日と持たないので、毎日餌作りをするのも面倒くさいと思うようになってしまいました。
人間って本当に勝手です。
メキシコにいると、ハチドリ始め沢山の野鳥が常にさえずって、空を見上げれはいつも燦々と太陽が輝いていて、とても自然を身近に感じられます。
リスが道を横切ろうが、コンドルやペリカンが頭上を飛び交おうが、大きなトカゲが日光浴をしていてもこちらの人は騒ぎません。
見慣れているものにいちいち反応しないのは、誰でも当たり前ではあるのですが。
でも、だからと言って、どうでもいいというものではなく、自然が身近にあることは、人間にとってとても大事なことではないかとこちらに来て思うようになりました。
私は生まれてからずっと東京の都会で生活してきましたが、最近は主人とも、もう都会には住みたくないねと話しています。
自然が身近にあると、自然のリズムに影響を受けるからでしょうか、考え方がシンプルになり、生活もまたシンプルになります。
言い換えるとストレスの感じにくい生活になっていくということだと思います。
ハチドリが常にいる生活には慣れてしまったものの、もうハチドリなしの生活に戻れるのか、想像するだけで寂しいです。
また、新たな発見があれば記事をアップしたいと思います。
最後までお読みいただき有難うございました。
Te irá bien !